愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題「特集・オピニオン」

歴史の真実教えるのは教師(2002/08/24 『愛媛新聞・門』より)
<新居浜市/真鍋 生斉(66)/社会教育指導員>

◆18日付本欄(門)で鴻上尚史さんの「愛媛出身と名乗れなくなった」を読み、ますます彼の主宰する劇団「第三舞台」の舞台を見たくなった。鴻上山河人生の基盤をはぐくんだであろう愛媛への思いは、舞台の上でどのような展開を見せているのだろうか。扶桑社版歴史教科書の採択で、今後は愛媛への怒りなどを舞台で表現する作品が発表されるかもしれない。

◆今回の教科書採択問題は、愛媛の管理教育体質を絶対に変えたくないという、つまらない意地があるようにさえ思えるのだ。昭和30年代に県の教育界を揺るがせた「勤評闘争」などから、有能な教師の教育にかける情熱がむしばまれていった。それが、子どもたちの不登校や青少年犯罪の増加にもつながっていったとも考えられる。1995年以降にやっと、事実上閉ざされてきた愛媛教組の組合員の管理職への道が開かれるようになった。その事実からも愛媛の管理教育体質の根深さがわかろうというものである。

◆鴻上さんの文を読みながらこんな思いを抱いたが、教科書を使うのは生徒であってもその内容を教えるのは教師である。管理体質につかることなく、歴史的真実を正しく知り、どの教師も子どもたちの未来をしっかり保障した教育をしてほしい。