

愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題「特集・オピニオン」
教育行政は現場の声をきいて(2002/09/21 『愛媛新聞・門』より)
<宇和島市/古金 啓(50)/教員>
◆10日付本欄「愛媛の『田中知事』出現切望」の内容に大いに共感させられた。まさに「わが意を得たり」という心境である。県教委が扶桑社版歴史教科書を6人の教育委員の全会一致で採択した問題は、県民や現場の教員の声を聞かず県知事の顔色だけをうかがって決定した許し難いことである。
◆地方教育行政の組織及び運営に関する法律の中で、教育委員は「人格が高潔で、教育、学術および文化に関し識見を有するもののうちから地方公共団体の長(県は県知事)が、議会の同意を得て、任命する」と明示されている。果たして教育委員の方々が「人格高潔」に匹敵するのか、甚だ疑問を感じる。
◆えひめ丸事故が起こった昨年2月10日から1週間もたたない16日、加戸知事は「新しく建造する実習船はえひめ丸と同程度の499トンが妥当」というコメントを定例記者会見の場で公に発表した。学校現場では船の安全性と居住性を重視して「650トン規模」とする大型化を切望したが、知事のこの一言がすべてを阻み、結局船の大型化は果たせなかった。教科書問題といい、えひめ丸問題といい、愛媛県のゆがんだ教育行政を浮き彫りにしているようでまことに残念でならない。