

愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題「特集・オピニオン」
「韓国側冷静」参考にならぬ(2002/09/12 『愛媛新聞・門』より)
<北条市/西原 一宇(62)/無職>
◆8月31日付本欄「教科書問題に韓日友好派冷静」の投稿に反論したい。投稿者は、問題が多い扶桑社版歴史教科書が採択された直後、交流セミナーに出席するため訪韓し市民と交流。歴史教科書問題で、韓国の人たちの間には冷静な対応が多かったと短い文章にまとめている。投稿者は、「韓国では今回の教科書採択に拒否反応などなく、つくる会主導の教科書に反対したのは国内外のごく一部の者だ」と言いたいのだろう。
◆私が聞いた範囲では、投稿者が出席した交流セミナーは、地元の官界関係者も交え情報技術(IT)などを話題にしたという。そんな経済がらみの会合の席上、政治問題にもかかわる話についての本音が出るはずはない。そう考えると、交流会に出席した人の声が、多くの韓国人の人々の心情を代弁しているとは思えず、参考にはならない。
◆しかし、救いもある。投稿者は「隣国同士として自己主張をし合える友好共生」を求めている点だ。この部分は、そして日韓の多くの人も同じであろう。だが友好共生するための前提、例えば両国の歴史認識などが食い違ったままでは、いつか友好関係に水を差すことになるのではないか。中学生が将来、そんな場面に出会い、友好親善の妨げになることを恐れて、私は扶桑社版歴史教科書に反対してきたのだ。