愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題(4) 2005/03/31〜

◆新居浜、3対2で不採択/東京書籍に/西予は全会一致◆


 「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版中学教科書の歴史認識が論議を呼ぶ中、来年度から使用する中学教科書を審議する新居浜、西予両市教育委員会の臨時会が23日開かれ、両委とも同社版以外の教科書を採択した。

 新居浜市教委(宇野征一委員長、5人)の臨時会は同市役所で開催、歴史、公民とも扶桑社版を推す意見が出されたが、賛成少数で採択されなかった。

 委員会は公開で行われ市民ら54人が傍聴。教科ごとに検討し、事務局が各中学校と市民の意見や採択委員会の所見を説明。歴史教科書では、東京書籍版が最上位との採択委の所見や、扶桑社版に対する賛否が市内外から多数寄せられたことなどを報告した。

 続いて委員全員が意見陳述。扶桑社を支持する委員は「神話や偉人が正しく取り上げられ、歴史の光と陰の両面を学べる」「歴史を学ぶ目的が明記されている」などと主張。東京書籍支持の委員は「自ら学ぶ力を高められる教科書だ」「アジア諸国と日本の交流などの支店で学ぶことができる」などと述べた。

 委員の多数決の結果、東京書籍3,扶桑社2で東京書籍を採択。公民は、大阪書籍4,扶桑社1だった。

 一方、西予市教委(荻野久利委員長、5人)は市中央公民館で臨時会を開き、歴史教科書は東京書籍版、公民教科書は大阪書籍版を全会一致で採択した。

 臨時会後、会見した二宮宇明市教育長によると、採択では、PTA役員や中学校長などで組織する教科書選定委員会(20人)の意見を尊重。選定委は17日、歴史、公民教科書でそれぞれ2社を市教委に推薦、扶桑社版は含まれていなかったという。

 西予市教委の臨時会は「清ひつな環境で協議したい」との委員の動議があり、非公開だった。

 中学生は新居浜市が約3300人、西予市が約1200人。

 このほか、23日までに今治明徳中(今治市)が今治地区の採択教科書と同様、歴史で東京書籍、公民で大阪書籍の採択を決めた。

(2005/08/24 『愛媛新聞』より)