愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題(4) 2005/03/31〜

◆教科書採択取り消し訴訟/論議かみ合わず結審◆


 県教委が「新しい歴史教科書をつくる会」主導の扶桑社版歴史教科書を県立中高一貫校などで採択したのは、加戸守行知事の発言が影響しており、政治介入を禁じた教育基本法に反するとして、県内の市民グループらが加戸知事や県教委などを相手に採択取り消しなどを求めた訴訟の口頭弁論が30日、松山地裁であった。沢野芳夫裁判長は判決期日を決めず審理の終結を告げ、双方の主張が明確にならないまま結審した。原告側は「実質的審理をしていない」と反発、判決までに裁判官3人の忌避を申し立てる方針。

 原告代理人の生田暉雄弁護士は「裁判官は教科書問題から逃げており、審理ができていない。このまま終わらせるわけにはいかない」戸話した。原告側が忌避申立をすると、決定が出るまで同裁判は停止する。

 この日は、原告側が裁判のテープ録音を申し入れたが、野沢裁判長は「必要性がない」と拒否。原告から「合理的な説明をすべきだ」と求める意見が相次ぐ中、訳0分で閉廷した。

 今回結審したのは、2002年度の県立ろう・養護学校の一部と2003年度県立中高一貫校の教科書に関して採択無効などを求めた3件の訴訟で、2002年3月から2003年4月にかけて提訴していた。

 原告は2004年2月にも「極端に裁判を遅延している」として当時の裁判官3人の忌避申立をしたが、同地裁や最高裁などで却下・棄却された。

 同教科書裁判では、他に県立学校の現職教諭らが、採択に際し加戸知事による政治介入があったとして慰謝料などを求める訴訟や、最高裁長官らに損害賠償を求める訴訟を起こしている。

(2005/03/31 『愛媛新聞』より)