

愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題(3) 2002/08/16〜
◆8月定例県教育委員会の会議録(歴史教科書採択部分)◆
県教育委員会が24日、公開した8月の教育委員会会議録のうち県立中高一貫校の歴史教科書採択の部分は次の通り。
■■■会議録の詳細(2002/09/25 『愛媛新聞』より)■■■
井関和彦委員長
社会科歴史的分野を扶桑社としたことについて質問する。
高校教育課長
学習指導要領に最も沿った教科書であり、昨年度、聾(ろう)学校及び養護学校で採択したものと同じ教科書であることが適切である旨説明する。
井関和彦委員長
社会科歴史的分野の教科書について、各委員に意見を求める。
川本俊明委員
歴史を学ぶに当たり、過去の人々の考えや行動を現在の目で一面的に断罪したり、理解するのではなく、とらわれのない目で当時の背景や事象を多面的、多角的に眺めながら学ぶことにより教訓が得られるとともに、自ら考える能力や態度を育てることにつながると考えられ、そのような学習には扶桑社版が適している旨述べる。
井関和彦委員長
川本委員に対し、扶桑社が優れていると考える具体的事項について問う。
川本俊明委員
中項目の多くが3ないし4ページで構成され、記述内容が他者に比して豊富であり、多面的、多角的な学習に役立つこと。日本の美や文化を多く紹介し、先陣への愛着、愛情を育てる工夫がされていること。人物を多く取り上げ、歴史に興味、関心を抱かせれるよう工夫されていること。日露戦争以後の日本とアメリカの関係がわかりやすく記述されていること。戦争の惨禍の後の国際協調を考えさせる記述がなされていることなどを述べる。
井関和彦委員長
歴史教育と国際協調に関し意見を求める。
星川一冶委員
歴史上の人物や伝統文化に対する関心や尊敬の念を持たせることにより、歴史に対する興味が湧(わ)き、主体的に学び、考える意欲を持つようになる。それが真の学力向上につながり、国際関係においても友好関係を担い、主体的に生きる日本人としての自覚を育てる旨延べ、そのような歴史教育を行う上で、扶桑社が適している旨述べる。
井関和彦委員長
わが国の歴史に愛情と誇りを持たせる点について、どの国にも光と陰の部分があるが、義務教育段階では、むしろ光の部分にポイントを置いて教えることがアイデンティティーの確立に必要であり、自国を大切にし、誇りを持つことが相手を尊敬することにもつながる旨述べる。
山口千穂委員
扶桑社では、歴史上の人物を尊重する精神が貫かれており、自国の歴史に興味を持ち、理解を深めることができる記述となっている。これが、ひいては国際社会への理解と平和を愛する心を育てるものとなる旨述べる。
井関和彦委員長
武術や文化と歴史教育について意見を求める。
飯尾育子委員
扶桑社は、冒頭15ページにわたり日本の美の形を紹介するなど、わが国の文化や伝統に目を向けさせる配慮がなされ、学習指導要領に良く沿っており、その面で他者に比べて優れている。これらの価値を理解し、誇りを持つことが日本人としてのアイデンティティーの形成に深くかかわるものと考える旨述べる。
吉野内直光教育長
日本には日本独特の文化があり、それは先人の知恵と努力、豊かな風土の賜物(たまもの)であるということが扶桑社では一貫して記述されている旨述べる。
井関和彦委員長
学習指導要領の目標の観点から見てどうか、教育長に質問する。
吉野内直光教育長
わが国の歴史に対する理解と愛情を深め、国民としての自覚を育てる点、国家社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物と現代に伝わる文化遺産を、その時代や地域との関連において理解させ、国際協調の精神を養う点、歴史的事象を多面的、多角的に見て公正に判断し、適切に表現する能力を育てる点、いずれについても扶桑社が学習指導要領の目標に最も沿っている旨述べる。
井関和彦委員長
山口委員に保護者としての立場からの意見を求める。
山口千穂委員
子供たちにどのような教科書で歴史を学ばせたいかという観点から考えた結果、歴史的事実については、その時代の事情や国際情勢などにも目を向けた大きな器の中で学ぶことのできる教科書が必要と考える旨述べる。
井関和彦委員長
原案について諮る。
全委員
異議ない旨答える。
井関和彦委員長
原案のとおり、可決決定する旨宣する。