愛媛の教科書問題 > 愛媛の教科書問題(1) 2001/08/08〜2002/08/14

◆歴史教科書採択/県政の最大課題/知事、県教委の選択評価◆


 加戸守行知事は11日、西条市内で行った講演の中で「新しい歴史教科書をつくる会主導の中学歴史教科書(扶桑社版)採択を、外国の批判で取り下げるようでは、主権国家と言えない」と述べ、今後も教科書採択が「県政最大の課題」との認識を示した。県倫理法人会の東予ブロック設立式典で講演した。

 来年開校の県立中学の教科書が8月に選定されるが、加戸知事は、「昨年と同じ教科書が県教委で採択された場合、報道され方にもよるが、中国、韓国との関係が異常な事態になるかもしれない」との懸念を表明。

 しかし一方で「日本は戦争で中国や韓国などに迷惑をかけたが、被害者の面もあった。シベリア抑留問題に詳しく触れないことが、あるべき教科書なのか」と、扶桑社版以外の歴史教科書を批判。県教委の選択が正しかったとの認識をあらためて強調した。

 この問題では昨年8月、県教委が、県立養護学校など一部の県立校で、扶桑社版の歴史教科書の採択を決めたことや、加戸知事が選定過程で県教育長に「同教科書がベスト」などと発言したことに対し批判が集中。市民グループから採択無効確認訴訟と、給付停止などを求める行政訴訟が松山地裁に提訴されている。

(2002/05/12 『愛媛新聞』より)